1,私の日常

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日向が立ち去ったあとに、私も病室に日向の戻ることにした。 きっと、日向目当てで見舞いに来た人達は病室の中にいることだろう。 戻った私は、すぐにベッドへ行きその日はずっとゴロゴロしていた。 もう、お腹の痛みはなくて吐き気もない。 そろそろ退院してもいいのではと思う。 そう思っていたら。 「もう退院しても大丈夫ですよ」 医師から言われたのは、退院しても大丈夫ということだった。 二週間よりもずっと短い。実に五日も早まったのだ。 予想よりも、胃腸炎は早くに治ったそうだ。 嬉しいことなのだが、日向とは少し早めのさよならをすることになる。 ……まぁ、クラスは一緒なのだが、別に話すようなこともない、これ以上の関わりを持つこともない。 病院で話したのは、きっと話す相手もいなくて暇だったという理由で私に喋りかけただけだろうし。 記憶をなくしていて、少し喋りやすくなっただけだろう。 だから、もう話さない。 あの中庭での会話が最後なのだ。
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