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「曹操さまぁ~もう疲れただよ~」
気の抜ける声に馬を停止させた
「…またか、虎痴。先の休みからそれほど時は経っておらぬぞ」
曹操がさほど気にしていない様子で言う。
背後から、はあ、と溜め息をした様子が伝わってきた
「休みって言っても野盗が襲ってきて休みになってなかっただよ~」
「まあ、呉軍の追っ手ではなかった分マシですが」
許チョと張遼が一緒になって曹操に言う
「まあそうだな。どうもここ最近は数十の敵に取り囲まれることが多くなった」
―ひゅぅ。
眼前に飛んできた鉄球を剣で鎖から叩き下ろす
ギンッ!
「御大将!」
「―まだ残っていたか…!」
「ほう、変わった武器だ」
張遼が鉄球の飛んできた方を振り向き、同時に曹操がつぶやく
「おらが行くだよ~」
「ひっ…!」
木陰に隠れて攻撃してきた野盗の生き残りが悲鳴をあげ……
ごっ、という音と共に、許チョの巨大な鉄球の武器の餌食となった。
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