恋のベクトル

恋のベクトルが
あちらこちらに
向いていて
これはなんだか
異空間

あなたと横並び
あなたの視線は
違う方
あれは古いはなしでしょ
あなたに最初から
興味はないて
知っていたでしょ。
そうあのよ
あの日あなたは恋をした
恋をしたベクトルが違う方に
向いていた

それを見た私はあなたに恋をした
あなたに初めから
興味も何もない
名前も聞かない
何も話さないのは

私から話す必要性がないということ
だけ知っておくといいわ

恋の解決法も知らないなんて
少女じゃあるまいし
生活のジレンマから
理想だけを抱いても
逃げられないのよ

他に理想を重ねても
手に入らないものは
いっぱいあるでしょ
それが現実なのよ

そうやっていつまでも
古い恋を描いても
何も手に入らないのよ
偽りの顔をした

あなたの顔が嫌いなの
素直に好きでも
言ったの
言わずじまいの意気地なし。

精一杯のおしゃれして
安物のをたくさん身に着けても
それだけなのよ
あなたの場合
恋をするより

まず顔を洗ってらっしゃい。
化粧の仕方も
考えなくちゃいけないわね
厚塗りベタ塗なんて
壁に色でも塗るの

気合い入れて化粧してきましたの
顔して座てて一体何してるの

恋のベクトルが
元に戻った瞬間