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A man with brown hair.:序章
彼はいつしか、私のそばにいた。
「来奈(Rana)、こっちきて」
「だーめ。」
私を呼ぶ男。彼とはもう長い付き合いになる。彼は一応、私の保護者で親がいない私を引き取ってくれたのが彼、淳(Jun)だ。
淳はもう大人で今年で二十九になるアラサー。そしてセブンティーンの華の女子高校二年生の私。血は繋がっていないけれど家族は彼だけ。淳のことは好きだけど、家族としての好きだ。いつも私のことを思ってくれている。
淳の仕事はよく知らない。でもいつも私が寂しくないように家にいてくれる。この先も家族は淳だけでいい。この時はそう思っていた。
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