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やっぱり優しい。切り捨て切れないんだ。
いつもの場所
壁に肩を預けて、スマホを見てる姿
そんな姿も同じで頬が緩む。
「おはよ、来てくれてありがと」
下から覗き込むと、一度目が合って逸らされる。
「うぜぇ…」
「だから、知ってる」
歩き始めない小林君をもう一度見上げる。
「ねぇ?行かないの?」
は?と呆れた顔で見下ろされると
「お前がパスタ食いたいんだろ」
「あははっ、そうだった。パスタじゃなくても良いよ?小林君が連れてって」
「お前、バカだろ」
脇をすり抜け、歩きはじめる後ろを追いかけた。
「うん、それも知ってるから」
私は笑って隣に並んだ。
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