もう怯えない

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「いい天気だね」 「なんでついてくんだよ」 「なんでって???」 一瞥された。 「飯食ったろ」 休日のどこまでも続くような空の下 優しい方の小林君の声が私に届いた。 「えー!?ご飯食べて終わり?」 「なに、その顔」 そりゃ、不貞腐れるよ。当たり前じゃん。 「なにって…」 恨めしく見上げる。 面倒くさそうなため息の後 「…どこ行きてーの」 自分の顔が笑顔になったのがわかる。 「どこでも良いっ」 あー、でもまた小林君と遊びたい。 「やっぱりどこでも良くない。バスケの時みたいに遊びたい」 「…何人捕まるかわかんねーからな」 怠そうに、でもバックポケットからスマホを出してくれる。 歩きながらスマホを操る手元を覗き込む。 近くなった距離に顔が熱くなる。 「ぶっつ!バカじゃんお前」 吹き出され俯いた。 「来いよ」 道の端に寄って私にも画面が見えるように腕を少し下げてくれたから、1人分開けたところから踵を上げた。   「見えんのかよ」 「…見えない」 バカじゃね?と笑われた。
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