赤いヒール

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俺はアイドルという職業に従事している。大体3万人くらい入る規模のアリーナなら埋められるグループの人気ナンバーワンだ。 19歳にしてかなりの額を貰っていて、ブランドものに身を包み、歳上の美人女優と付き合うことが出来ている。 今日はレッスンで帰るのがかなり遅くなってしまった。ゴールドアクセサリーを揺らし、高級バッグを肩に下げながら今住んでいるマンションの前で、マネージャーが運転している車から降りた。 欠伸をしながらエントランスの方へ歩くとガサッと音がした。ごみ捨て場の方だ。 鳥嫌いの俺は思わず身構えた。烏だろうか。音のしたごみ捨て場に目を凝らした。
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