Prequel とある夜の出来事

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呟き、次いでメグが頷き、アヤが総評する。 「多分…だけどさ、あの2人も私達と同じなんじゃないかな?」 するとハル再び口を開きメグがそれに対して反応する。 「だとしても、私達がそれを露見なんてしないでしょ?そんな憚られる関係なんて、私達もそうなんだからさ」 「そーよね…でも、それならどっちが主導かな?」 「そんなのどっちでもないでしょ、その時先に仕掛ける方が主導だよ、私達もそーじゃん!」 「確かに…」 知らなくても三人娘はその枠に色々と当てはめて盛り上がる、マーヤとサーヤにしても他の仲良さ気な子達にしても、一度踏み込めばそんな想定もしてしまうのが百合愛に目覚めた子達の妄想癖。 面だっては居なくても、目の前にいるキャラクターを百合に当てはめてしまうのも…普通の仲良しには迷惑だが有り得る話である。 「ネェネェ…今日はどーしよっか?アヤ、ハル?」 「メグも好きね…」 「そうさせたのは2人じゃん!私はもうノーマルなんかに帰れないんだからね」 「はいはい…今日はアヤの家が両親不在みたいだからそこが私達の場所ね?…良い、アヤ」 「うん、構わないよ…またいっぱい楽しんじゃおうよ3人も居るんだから」 「うんうん…」 三人娘達はそんな話に盛り上がりながら文音の家へと帰路を変更した。 マーヤは週に2、3回位私の家に遊びにくる、理由はピアノが聞きたいと言う名目なんだけど、本当は違っていて私達はなるべく学校でのストレスを軽減する為に同じ時間を共有したい一心でそんな風になっている、私も週2、3回はマーヤの家に遊びに行くんだけどね、公園を挟んだ両サイドが互いの家だから他の子よりは行き易いかな… と言う事で今さっきマーヤがウチに遊びに来て私の部屋でくつろぎモード、当面の話題は私のピアノ発表会の話だけど、今回は少しプラスアルファな話が飛び出した。 「今度の発表会が済んだら中央公園噴水広場の夜を覗いてみない?久しぶりに…」 「イルミネーション?」 「うん、頑張ったご褒美で私が奢ってあげるから付き合わない?」 「珍しいね…マーヤが奢ってくれるなんて…何か企んでるんじゃないの?」 「私がサーヤの前で隠し事してもすぐ見抜かれるからそんな事考えてないよ」
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