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大きめのリュックを背負い桜並木の坂を登る。
新しい生活に何も期待が持てず、けだるく歩く。
私の名前は雪比奈理佳、高校卒業したばかりであり18歳。
私には夢があったが厳格な父の猛反対を受け進みたくもない看護の道に進むことになった。
「この世の中に、私の居場所なんてあるのかな。」
遅刻ギリギリに登校したため学校まで続くこの桜並木、私の前にはもう人影はない。
『私も私自身の居場所を探してる』
ヘッドホンからは爆音が流れているはずなのにそう聞こえたような気がして振り返る。
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