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「じゃあね。
またいつでも遊びにおいで」
「ありがとうございます!
カフェオレごちそうさまでした」
カウンターの辻さんにお礼を言って、先輩と二人でお店を後にする。
短い時間だったけれど。
また、先輩と一緒に来れたらいいなと思いながら。
先輩が車のキーを使ってロックを外してくれた事を確認した私は、ドアを開けて助手席に乗り込んだ。
「先輩」
「ん?」
運転席でシートベルトを締める先輩に声をかける。
「今日はここに連れてきてくれて……ありがとう」
先輩が、一人になりたい時に来る場所に私を連れてきてくれた事が嬉しくて、その気持ちを口にする。
「……俺も嬉しい。
大事な人と大事な場所に来れて」
そう話す先輩の顔はとても穏やかで。
改めて、この人が好きだなあ、としみじみ思った。
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