僕と彼女の事情

　引っ越してきて２回目の土曜日。今日も荷解きに追われたがだいぶ落ち着いてきた。昼間は近所を廻ってみたが新興住宅地なのでまだ他の住宅にはほとんど人が入っていない。静かなものだ。
今日もとても疲れたのでめちゃくちゃ眠い。最近は早い時間に眠くなってしまうが何故か早く起きてしまう。疲れていないわけではないのにやはり環境に慣れていないせいなのか。時計を見るとまだ二十二時。でもまあ明日何かあるわけでもないしいいかと寝たのであるが、やはり３時半にはばっちり目が覚めた。
　部屋にクーラーは付いていたが、基本的にクーラーは使わない主義なので窓を全開にして眠っていた。外はまだ真っ暗である。なんだまだ日も昇ってないのかと当たり前なことを思いながら階下のトイレに行く。

　排便がしたい。

　一階には父母が寝ているが当然真っ暗で、夜目が利くため電気もつけずにトイレにたどり着き、電気をつけて中に入るとめちゃくちゃびっくりした。
　トイレの便座カバーが降りていたのであるが、カバーと便座の隙間から長いストレートヘアがぞろりと便器に垂れ下がっているのである。