わたしの春

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わたしの春

図書委員になったのは別に本が好きだからじゃない。ただなんとなく「青春」というものからいちばん遠い存在だと思ったからだ。その時の私は社会のルールとか常識とか、そういうなんとなく決められてしまっているものに反抗したい時期で、クラスメイトが楽しそうに遊びの約束や恋愛の話をしているのをつまらないと思っていた。だから暗そうなイメージがあってみんなやりたがらない図書委員に真っ先に立候補した。その方がかっこいいと思ってたのかもしれない。とにかく本なんてほとんど読まない私が図書委員になったのはそういう理由だった。
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