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化け物と呼ばれたことがある。
理解しがたいナニカを見る目は意外と心に突き刺さるものだった。
天使と呼ばれたこともある。
実態は血の雨を降らせ死を呼ぶ赤黒い悪魔なのだけれど。
ただ褒められるのは悪くなかった。
十歳の時、両親ができた。
産みの親の顔は忘れた。
まあ恨みはしないが感謝することもないだろう。
三歳にして生きる術を身につけられたのは幸運だった。
両親に対して思うことはきっとこれから色々とあるだろう。
私は私を知らなかった。
それは大きな発見だった。
そして十五歳。
私の周りは笑顔で溢れていた。
かけがえのない思い出。
それらは実は些細なことがきっかけだったりするが、全て私を笑顔にさせてくれる魔法だった。
私は戦う。仲間を失わぬように。
そして私は笑う。皆と笑い合える日々が何よりも愛おしい。
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