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普段はこう言うことをしないから、よほど驚いたのか、キスを返してくれない。
「純。どうしたの?」
唇を離し、純を見ると我に返った純が突然ハグをしてきた。
「お、わっ!!」
「何この急成長!すっごいうれしいんだけど!ね!匠!もっかいチューして!」
「や、やだよ。もう、しないっ……。」
改まって言われると、恥ずかしくて出来ない……。
不貞腐れてしまった純は、つまらなさそうに「何か、萎えちゃったなぁ。」って言いながら、ベッドから降りようとした。咄嗟に純の腰に手を回し抱きついて「じ、冗談、だよ。って言うか、恥ずかしくて……そんな、改まって言われると……なんて言うか……。」どもりながら、もごもご話した。
腰に回した手を見つめるように、純は首を曲げている。
純、ほんとに拗ねたの?
横からそっと純の顔を見上げれば、純の顔は満足気な表情と、俺が回した手が嬉しかったのか愛おしむように、腕を撫でてきた。
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