1. 些細なこと。

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普段はこう言うことをしないから、よほど驚いたのか、キスを返してくれない。 「純。どうしたの?」 唇を離し、純を見ると我に返った純が突然ハグをしてきた。 「お、わっ!!」 「何この急成長!すっごいうれしいんだけど!ね!匠!もっかいチューして!」 「や、やだよ。もう、しないっ……。」 改まって言われると、恥ずかしくて出来ない……。 不貞腐れてしまった純は、つまらなさそうに「何か、萎えちゃったなぁ。」って言いながら、ベッドから降りようとした。咄嗟に純の腰に手を回し抱きついて「じ、冗談、だよ。って言うか、恥ずかしくて……そんな、改まって言われると……なんて言うか……。」どもりながら、もごもご話した。 腰に回した手を見つめるように、純は首を曲げている。 純、ほんとに拗ねたの? 横からそっと純の顔を見上げれば、純の顔は満足気な表情と、俺が回した手が嬉しかったのか愛おしむように、腕を撫でてきた。
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