~海の青さは、遠く~

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~海の青さは、遠く~

海に来た。 いつか、誰かと来た海だった。 その「いつか」の海は、ただただ青く光って、 それが目に痛いとも感じなかった。 今の海はどうだ。 青さの濃度も光の強さも変わらないはずなのに なぜか私は、海の底の黒さが見えた気がした。 明日からまた仕事だからなのか。 「永音(えのん)~!!!」 遠くで私を呼ぶ声がする。 ふと、目を瞑ると また違った声で名前を呼ばれた。 そんな気がした。
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