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『……どこよ? 何時間で来れるの?』
能天気な女だ……。
「行けないし、行かないよ。もう終わったんだから」
ぶっきらぼうに突き放してやれ。
女王様の思い上がりを潰してやれ。
「それに、あんた俺の奉仕痛がってたじゃん。
もう二度とやだって怒ってたじゃん。
三か月も経ってから、今更何わけわかんないこと言ってるの?」
……わけわかんないことを言っているのは自分だ。
東京時代のものは全て、東京に捨ててきたって思い込んで、実際はなんでアドレスをそのまま大事に持っているんだ?
なんで、女王様の番号を消さなかったんだ?
浮気の痕跡になるからって、メールやLINEを嫌った女が唯一俺に繋いできた連絡手段は電話だった。
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