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……―ソレは、いつも決まって嬉しげな声から始まる。
真っ暗な中に、あどけなくて、楽しげなヒソヒソ話。
「わぁ…ほんま?」
「…ほんま」
「ええの?」
「…誰にも内緒できる…?」
「できる」
「…向こうでおばちゃんのゆう事、ちゃんときける?我慢できるん…?」
「…うん」
「ほな…ええよ」
「ッほんまに?」
「ふふッ…ほんまやて」
「せやったら指切りしょ」
「…そないな事せんでも―」
「はい、ユビキリげんまんウソついたらハリせんぼんの~ます~、ユビ…」
「………切った」
「…お姉ちゃ…」
「なぁんも心配せんと…な?」
「う、ん…。な?一緒に寝てもええ?」
「…何やの、甘えたやなぁ」
「お姉ちゃんのお布団がええんやもん」
「ッ…もう入ったはるやんか」
「えへへへ。ぬくいなぁ」
「…今日も冷えるさかいにな、お布団から出たアカンえ?」
「うん。おやすみなさい」
「…お休み。―――ちゃん」
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