変わらない日常

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変わらない日常

何も変わらない日常の始まり 慌ただしく朝の支度をして、両親に「行ってきます」を言って家を出た 学校では友達とあれこれ、テレビやマンガや恋バナなんかに花を咲かせる 何も変わらないはずだった… まさかこの日、何の前触れもなく突然と、人生全てを変えるような事件が起こるなんて、誰が想像できる? 「春華(はるか)ちゃんお願い、付き合って!」 両手を合わせる親友を前に、私はそれっぽく腕組みをしてみせる 友達の美保は帰り支度をする私を呼び止めて懇願中だ 「いいけど……どこ行くの?」 「占いの館!」 「占い?」 ふわふわと笑う美保は、占いとか運命とかが大好きだ 一方私はあまり信じない派 参考程度にはするけれど、わざわざお金払ってまでのこと? テレビや雑誌の占いで十分だ 「私やらないよ?」 「うん、ついてきてくれるだけでいいの。駅前のアウトレットの屋上にね、当たるって噂の人がいるんだって! 行きたかったの!」 一人ではいかないんだ… まぁ、夢見る女子でもちょっと勇気がいるよね、なんとなく 「そこがね、すっごく当たるって話しなんだ!」 「何を占うのかな?」 ちょっと意地悪にニヤリ 女の子の占いたい事なんて、恋愛メインでほぼ間違いなしだけど 案の定、美保は顔を赤くしてモジモジし始めた 「う~ん、仕方ないな」 「ほんと!」 「アイスで手を打とう」 「やった!」 嬉しそうな美保の木漏れ日みたいな笑顔がとても眩しい 女の子って可愛いな~ そういう私も、可愛げないけど女子なんだよね
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