四季

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結んだゴミ袋の中には生ゴミが見えた。 「毎朝、大変だね。マナーの悪い客もいたものだね」 「そうなんですよね。家庭ごみは駄目って書いてあるのに毎朝なんですよ。参っちゃいますよ。あ、気にせずに一服どうぞ」 「ありがとう」 私は店員を横目に見ながら買った煙草の封を開けて一本取り出し火を点ける。 一口目の煙を吐き出してから、缶コーヒーの蓋を開けて口にする。 毎朝、このコンビニの喫煙所で煙草を二本と缶コーヒー一本。 春夏は冷たい缶コーヒーに秋冬は温かい缶コーヒー。 銘柄は同じでブラック。 煙草と缶コーヒーに費やす時間は十分。 この十年の習慣だ。 十三年前に禁煙をして三年守ったが、結局は解禁。
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