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隣を無言で歩く先輩をちらり。
……はぁーっ、その仏頂面にため息が出る。
罰ゲームとはいえ、そんなに私とのデートは嫌なのかな。
少し前、部活のみんなでやったゲーム。
下から二人はデート、そんなことがなぜか決まってた。
そしてまんまと私と先輩はその枠に入ってしまい、今日の夏祭りデートとなった。
罰ゲームとはいえ、ずっと憧れていた先輩とデートできるなんて、こんなに嬉しいことはない。
母に浴衣を着せてもらい、頑張って髪を結って化粧をした。
……けれど。
待ち合わせ場所で会ったときから、先輩はずっと仏頂面。
浴衣を褒めて欲しいとか思ってない。
ただ、いつも通り話して欲しいだけなのに、不機嫌そうな先輩に悲しくなった。
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