推理少女説

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例えば犬のくだりはこうである。 時間はお昼ごはん時。 母とスーパーに買い物に出かけた私は、電柱に繋がれている犬を見つける。 犬はハァハァとベロを出しながら呼吸し私をみてワンと鳴いたのだ。 口元を見るとヨダレが出ているのが分かった。 私はアニメでお腹を空かせたキャラクターが美味しそうなものを見てヨダレをだらりと垂らす光景を思い出す。 そして何よりも私がお腹が空いていた。 この2つの事柄から考えるに、すなわちこの犬もお腹を空かせている、そういうわけである。 誰々が私のことをどう思っているかもそうである。 日常の些細なこと、例えば目が合った時の反応とか、誰かと会話しているその内容。そういったことを総合的に見て判断しているのだ。 断じて妄想とは言わせない。
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