Test.2 大人になった蒼くん

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Test.2 大人になった蒼くん

蒼は私の12歳下の弟で、共働きの両親の代わりにお迎えに行くことも多々ある。 「あら、ひよりちゃんいらっしゃい!蒼く~ん、ひよりちゃん来たよー!」 「おねえっ」 蒼が走って来て私に抱きつく。 ワガママでどうしようもなく思うこともあるけど、やっぱりかわいい。 「今日も楽しかった?」 「うん、楽しかったよ!」 「じゃあ先生にバイバイして帰ろうか!」 蒼と話していると、どんなに疲れていたとしても現実を忘れさせてくれる。 「おねえっおねえっ」 「ん?どうした?」 「あおくんね、きょうね、かのじょできたんだよぉ~。」 「えっ、蒼が!?」 「そうだよ~、ぱんだぐみさんの、さえばちあきちゃん。」 「冴羽千秋ちゃん?そんな子いたっけ?」 「いたよぉ~?ちあきちゃんはね、さいきん、きたの。」 「そうなの~?今度会ってみたいなぁ~」 「あとねあとね、ちあきちゃんもね、おねえがいるんだって、おねえとおなじの。」 「私と??そんな大きなお姉ちゃんいるの??」 「そういってたの。だからおねえもおともだちになれたらいいね。」 「そうだね、なれたらいいね!」 「でも蒼に彼女ができちゃったら、お姉ちゃん寂しくなっちゃうなぁ…」 「でもあおくん、ちあきちゃんとつきあってるけど、おねえのほーがだいすきだよ?」 ギュッ… 私は今腕の中に天使を抱いている。
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