1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
にしても…
思わず本音が出てしまった。
蒼にまで好きな子がいるなんて思わなかった。
好きな人がいるってどういう気持ちなのか、正直わからない。
毎日が充実してるし…彼氏なんて必要ないような…
「おねえ、おねえってば!!」
「あ、ごめん。どうした?」
「つぎのにちようびにね、ちあきちゃんちにでーとにいくんだよ。」
「次の日曜!?もうすぐじゃない!」
「そうだよ。あとなんかいねたら、にちようび?」
「あと3回だよ。」
「じゃあ、あしたのあしたのあしたってこと?」
「そうだよ!」
「それでね、にちようびね、ちあきちゃんちにおねえもいくことになったの。」
「私が!?」
「そう!ちあきちゃんがおねえにあいたいっていってたし、ちあきちゃんのおねえもおうちにいるんだって!」
「でも、千秋ちゃんのお家の場所、分からないよ?」
「大丈夫だよ!だって、おてがみもらったから。ほら!」
立花蒼君のご家族様
いつも千秋がお世話になっております。
緑山幼稚園には、2ヶ月ほど前から通うこととなり、慣れない生活の中で助けてくれる蒼君のお話は良く伺っております。
お礼もしたいのでもしお時間があるようでしたら、今週の日曜日我が家に蒼君と一緒に遊びに来て下さい。無理にとは言いませんので、もしお時間があればご検討ください。
仕事が忙しいため、今週直接お会いしてお話しできないこと、申し訳ございません。千秋のお迎えは上の子に行ってもらっていることが多いので、お返事は千秋に伝えてください。お手数おかけします。
これからも、よろしくお願い致します。
冴羽
〒123-×××
東京都××区×× 1-2-3
「…。このお手紙いつもらった?」
「えーっと、きのうのきのうのきのう。」
「大事なお手紙は、すぐにお母さんか私に渡してね?いい?」
「うん。」
お母さん、今日夜勤だし…
私が返事書くか。
「今日お手紙のお返事書くから、明日絶対千秋ちゃんに渡してね?」
「わかった!おねえはにちようび、あそびにいける?」
「行けるよ!お菓子作って持って行こうか。」
「そうするー!」
最初のコメントを投稿しよう!