第1章 剣戟の城

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あーあ、死んじゃったか。 神谷理子(かみや りこ)。享年25歳。 一つ断っておくと、神道の葬式は数えで年齢をカウントするから、本当は24歳なのだ。 小さな町の、小さな神社の一人娘だった。元は寂れた神社だったけれど、私が立て直したのだ。えっへん。 元々ゲームが大好きだったので、『ゲーム供養』と題して古い機種を集めたり、使われなくなった筐体まで引き取った。パワースポットブームに乗り、ゲーム必勝祈願のご朱印を作ったりと、好き勝手に経営したのだ。 ネットには中学の時から巫女装束の写真や、攻略中のゲームを書き連ねた。 大学は東京にある神道専門校に通わせてもらった。卒業後は権禰宜として実家の玉森神社に就職した。 割と知られていないことであるが、神職のレベルは5段階ある。出仕、権禰宜、禰宜、権宮司、宮司の順に偉くなる。
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