パッシング

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 とある湖へ遊びに行った時のこと。  深夜にその湖の沿線を車で走行中、対向車にパッシングをされた。  さらに走行し続けると、再び対向車にパッシングをされた。  深夜ということもあり、車通りは少ないのだが、すれ違う対向車のほとんどがパッシングをしてきた。  一体なんなのか……。  次にパッシングをされた時、車を停めて車外に出ると……。  先程、パッシングをしてきた車も停車して、運転手が降りてきた。 「おい! 危ないだろ! 何考えてるんだ!」  降りてきた運転手は駆け寄りながら怒鳴ってきた。  怒鳴られた理由が分からず、その運転手に尋ねると。 「子供だよ! 子供! 危ないだろ! ……あれ?」  運転手はそう怒鳴り続けていたが、その視線を車に移した時、首を傾げた。 「おかしいな。車の上にしがみついていたんだが……気のせいか? ……ごめんな」  運転手はそう謝ると、辺りを見回しながら自分の車へと戻っていった。
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