呪いのインスタントカメラ

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呪いのインスタントカメラ

 これは「兄が実際に体験した話」と、ある友人から聞いた話です。  ある年の夏、お兄さんが所属する旅行サークルの仲間のひとりがインスタントカメラを購入しました。リサイクルショップで売っていたそれは、未使用にもかかわらず驚くほどの安値でした。  購入後、さっそく試し撮りをしました。お兄さんが撮影者で、被写体は購入した彼です。カメラから排出されたフィルムをはたはたと扇いでいた彼は、現像が終わった写真を見て呻きました。何故なら、彼を写したものだけ、不気味な赤い斑ができていたからです。しかし不思議なことに、風景だけを写したものは綺麗に撮れていました。  その翌日、彼は死体で発見されました。暴行でも受けたのか、腹部が赤黒い痣だらけでした。しかし警察が現場の監視カメラを確認しましたが、犯人らしき者の姿は確認できなかったとか。
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