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「恥ずかしい? 僕しか聞いてないよ、もっと聞かせて。聞かせてくれないなら、聞けるまでやめないよ?」
僕が冗談めかして言うと、彼女は頬を赤らめて頷いた。
「……だから……手……離して」
離さないよ、そんな事する訳ない。
僕は萌絵を見つめながらその指を舌先で舐めた、そんなところでも感じるのか彼女は身体をぴくんと震わせる。微かに眉根を寄せて潤んだ瞳で僕を見上げた。
そんな艶っぽい表情に、僕は──。
「ごめん……やっぱり、優しくなんてできそうにない」
本音を吐露した。
「ん……?」
「少し乱暴にいくから」
宣言して彼女の唇をキスで塞いだ。
指を首筋に這わせる、彼女は塞がれた口内で声を上げた。
「ここ……気持ちいい?」
「くす、ぐったい……」
「それはね、感じてるんだよ」
そう言って首筋を撫でながら、反対の首筋には舌を這わせた。
萌絵は身を捩って、なんとも切ない声を上げてくれた。
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