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放物線の中に僕等がいる
足並みを揃えて歩いてゆける
君と僕はまだ赤と黒でしか
違いの分からない子供だった
せーので投げたランドセルを背負い
僕と君が入れ替わったとしても
宿題をやらなければならずに
鉛筆の芯が丸くなるほど
答えは鋭くなっていくものだ
君の荷物は何故か重たくて
良い匂いがするのは女の子だから
たくさんの秘密が隠されている
またねで別れた夕暮れの基準
ランドセルの赤を黒に戻し
軽くなった背中を伸ばしたまま
机に向かって問題を解く
放物線の中に点がある
いつか君よりも前を歩いて
見失ってしまいそうな道程に
花びらを落とすまで待っていて
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