異世界は野菜と共にあれ

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「俺を憑依装備することで、コウジの基礎ステータスは大幅にアップし、武器もより強力なものになる」 「ま、魔法とか使えるようになるのか?」 「無理だ。コウジは詠唱できないだろ」 それは残念だ。 だが、身体能力の増加はありがたい。 「神の力だからな。一つ一つの技に聖属性が付与される。対魔属性では極めて有効な属性だ。俺を憑依する条件は農夫ステータスのカンストだ。コウジ。お前ならできる」 この糞ステータスが役に立つ時が来るとは。 ソアラは相変わらず逃げ回っている。 一刻の猶予もなさそうだ。 「わかった。やってみよう。でもどうすればいいんだ?」 「俺に触れながらこう叫べ。『神依!キャベリオン!』」 いや、お前レタスだろ。 とにかくやってみよう。 俺は屈んでレイタスの頭に手を触れた。 そして、唱えた。 「神依!キャベリオン!」 次の瞬間、レイタスは光に包まれ、俺の体へと憑依した。 そして、俺の体が光を帯び始め、全身の衣服が消滅しながら肌を露にする。 光が包み込んでいるため、周りから見えることはないと思うが凄く恥ずかしい。 野外露出だ。お嫁にいけない。 次に上半身に緑色の戦闘スーツが装備される。 肩から股にかけて白っぽい筋が通っており、レタスの芯の部分を再現している。 そして腕に白いグローブがはめられ、足にも白いブーツが装備される。 遂に頭だ。自分ではよくわからないがなにかヘルメットのようなものが装備された。 触ってみるとレタスの頭の部分のようにビラビラしている。 凄くダサそうで恥ずかしい。 そして、俺を包み込む光は弾けるように分散され、俺の姿が公共の場に露になる。 キャベリオンの完成、、、いや、まだ下半身の変身終わってないんだけど。 俺の下半身からは情けないポークピッツと汚ならしいミキプルーンが露出していた。
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