chap.28 死霊術師の首飾り

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 鎌のような刃は地を穿ち(そこはぶれていなかった)、マシンガンが掃射し、レーザーが空気を切り裂いた。  他の脚はパイルバンカーであり、散弾砲であり、放電極だった。  不意を突かれたココロたちエージェントは、防御姿勢を取ったまま地面に叩きつけられた。  密集陣形を取っていたギネ界軍も、レーザーにその一部を蒸発させた。  エージェントはすぐさま応戦した。  赤・青・黄の光が漆黒の蜘蛛に突っ込んで、楔や球体の表面を穿ったが、すぐに修復してしまう。  ニケさんの魔法やヤマケンの魔法刀の遠隔斬りも、大したダメージを与えていない。  ギネ界軍は陣形を組んで、マスケット銃やタコ型の砲弾で応戦しているが、まるで歯が立たない。 「ヤッパリ ミンナ テキダシ」  無情な合成音が空気を震わせた。  ヒメは自分を虐げる世界のすべてに苛烈な攻撃を続けた。
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