本物

3/3
前へ
/10ページ
次へ
「俺と夫婦になって」 照れながらそう口にする彼。 あたしの手の平にはいつの間にか用意していた指輪。 「振られたらこれどうするのよ」 「質屋に売る」 「ふふっ。指輪が勿体ないから夫婦になってあげる」 あたしたちの関係はこのままでいいのだ。 付き合うよりも先にプロポーズされるなんて、彼らしい。 「宜しくお願いします」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加