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「ここは私の家ですよ?分からないことなどありません。重次、雪翔をお願いします」 「はい」 「重次は旅にも慣れてますし、路銀は分けて入れて、普段は重次が支払うのがいいでしょう。雪翔が持っていると思われないように。それと、バッテリーの消費を抑えてください。役場に行けば充電できます。そのくらいの手配だけはさせてください」 「栞さんは知ってるの?」 「父上と私だけです。昴さんたちも知ってますが、何も聞いてないと言ってました」 「ありがとう」 「雪翔、忘れないでくださいね。私は何時でも雪翔の味方です。何かあれば飛んでいきます。いいですか?いい人に見えてもすぐに信じないで重次と話し合うこと。そして、色んなものを見て、聞いて、沢山経験して戻って来なさい」 「うん……うん。ごめんね。わがままばかり言って……」 「お土産話を楽しみにしてます。ですが、期間は三月までですからね?それだけは守ってください」 「わかった。約束する」 冬弥と指切りしたあと、路銀を詰め替えてみんなと合流し、祭りの会場へ行く。
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