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「あなたは20歳にして、この世を去る事となりました。死因は割と雑なので、割愛します」
「そ……そうか。できれば知りたいんだけど」
「では、かいつまんで。あなたは幼なじみの女性に猛アタックするもアッサリ振られ、やけ酒を始めます。ビール、サワー、水割りまでは良かった。何を思ったのか焼酎を原液のままラッパ呑みを始め、そこで倒れます。自宅に一人でいた為そのまま……」
「わかった! もういいからその辺で止めてくれ!」
「そうですか。知らないままでいたかったでしょうか」
ああああ、色々思い出してきた。
大学から帰る途中のアイツを呼びとめて、近くの公園に連れてった。
そして夕焼けをバックに告ったんだ。
相手は言葉よりも先に、顔で返事をした。
最初は「え?」という驚いた顔。
それが段々曇っていき「あー。これどうすっかなぁ」という表情で落ち着いた。
結果?
轟沈だよこのヤロー!
この声の主の通りだ、知らずにいた方が良かったよ!
「ですが、嘆く事はありません。あなたには次なる人生が用意されています。今までの暮らしとは大きく違う世界での、新たな日々が待っていますよ」
「へえ、小説で読んだ事あるぞ。こんな話が実際あるんだなー」
板橋区の1ルーム暮らし、Fラン大学在籍の非モテ男がどこまで変われるやら。
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