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と……2人で門をくぐったのは良かったんだけど、手を繋いでいたからか、周りの視線が痛かった。
私達は手をはなし、また顔を見合わせて笑った。
「今さ、みんな見てたよねぇ~」
「うん、見てた見てた」
「レズと思われてたりして」
「まさかぁ~」
なんて、笑いながら体育館に向かう。
「でも、本当にレズと思われてたらどうする??」
美樹の反応を待っていたら。
「それ! やばいよ……彼氏できなくなっちゃう」
思った通りの返事がかえってくる、そんな美樹から、体育館の方に視線をうつすと、すぐ隣りの運動場に大勢の人。
新入生は運動場で待機だから、あれは新入生だろう。
先生たちが『静かにしなさ~い!!』と一生懸命声を掛けていたけど、友達同士で話していて、静まる気配なし。
それにしても、 なんでこんなに寒いのに、運動場に集合なのか……私は心の中で悪態をついていた。
体に吹きつける容赦ない冷たい風……鳥肌が立つ。
風邪を引いちゃうよ。
「あっちだよ」
美樹が、並ぶ列を見つけて教えてくれた。
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