完璧男子に類なし again

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そして風呂場に向かって歩こうとしたそのとき、 後ろでドスンという音がした。 「いっ・・・たぁ」 「・・・何してんだよ」 見ると、瀬戸がベッドから落ちている。 すぐにベッドの上に戻してやる。 「ご、ごめん。身体に力が入らなくて・・・」 「・・・まぁ、昨日あれだけ激しくやりゃ、そうだろうな」 「でも、ちょっとベッドから降りようとしただけなのに」 「なんでベッドから降りようとしたんだ?」 「え?」 顔を上げた瀬戸。 唇が触れそうになるところまで、顔を近づける。 「さっき言ったことを全部訂正して、俺を引き止めるためか?」 「・・・・・・っ」 瀬戸の頭を押さえて、耳元で囁く。 「すごく酔ってたのか?酔っ払ってた人間を介抱してたやつが?」 「・・・酔っ・・・て、ない」 「セックスが久々って・・・前にしたの、いつ?」 「・・・・・・う」 「いつだよ」 「・・・なな、ねんまえ」 「・・・ふ」 たまらなくなって、瀬戸をぎゅっと抱きしめる。 素肌で触れ合うのが、気持ちよかった。 「なんだよ。俺以外とはしてないってことじゃねぇか」 「・・・・・・だって」 「だってじゃねぇよ。まったくお前は・・・」 「・・・ごめん、橘」 瀬戸がぎゅっと抱き返してくる。     
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