第1章

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核シェルターの中から扉が乱打され、「開けてくれぇーー!」と言う声も漏れ聞こえる。 誰が開けてやるものか! 核戦争が始まった時、「子供だけでも入れてくれ」って、泣きながら頼んだ俺達貧乏人を地上に残して核シェルターに逃げ込んだ金持ち共、逃げ込んだなら最後まて閉じこもっていろ! どうせ外に出てくることが出来ても、放射線に被曝したり免疫機能が低下したりして直ぐにくたばる、俺達の家族や仲間達がそうだったように。 生き残った者は極僅かだし、生き残ったとは言っても放射線障害で何時くたばってもおかしく無い状態だしな。 それでも俺達が生き続ける事が出来たのは、核シェルターに逃げ込んだお前達に復讐してやりたいとの思いからだ。 役人共が税金を投入して造り上げたシェルターと違い、個人が所有するシェルターなんて持っても半年から2~3年、それくらいで物資が底をつく筈。 だから俺達は物資を探している途中見つけたシェルターの出入り口を、塞いでやったのさ。 中の奴らは此で3択の死に方しか残されていない。 食い物が底をつき餓死するか、放射能で汚れた空気を取り込めずに窒息死するか、取り込んで被曝してのた打ち回りながらくたばるかの3択だ。 「ハハハハハハ。 お前達金持ちも俺達貧乏人と同じく、くたばるんだ! ザマミロ!! ハハハハハハ」
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