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後日、パン屋さんをのぞいてみると、この間傘を貸してくれた男性が
コック服を着て働いていました。
私はドアを開け、彼にお礼を言い、洗い立てのタオルと傘を返しました。
そして、私はそのパン屋さんに通うようになりました。
半年ほどたち、私が大学3年生になったころ、
彼は就職の為、パン屋さんを辞めていました。
せっかく話せるようになったのに・・・
私は残念に思いましたが、日に日にそのことを忘れていきました。
そして、私は大学を卒業し、雑誌の編集者になりました。
私は百貨店特集を任されて、デパ地下を取材していると、見覚えのある姿が・・・
取材対象のパン屋さんで働いていたのは、
大学2年生の時に傘を貸してくれた、あの男性でした。
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