晴れの日は嫌い。

晴れの日から雨の日へ。

(今日もいつもと同じです……)

「叶さん……？」
「あっ……お早う御座います」
　私はいつものように、少しだけ笑顔で返事をすると、同級生達は毎日毎日笑顔になる。

　同級生………だってそうでしょう。
　私は友達は居ないし、第一この中の誰一人名前など知らのですから。

(解るのは……エンブレムの色で学年が違うだけ)

　私の記憶力は今は勉強にしか向いていませんでした。
　人の顔や名前を覚えたくない、そう心の中で思っているのかもしれない……。
　………辛いことは思い出したくないのに………つまらないなんて、私の中では矛盾だらけでした。