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「ちょっと待ってー!」
一行が小舟に乗り込もうとしていると、ユキ達を呼び止める声が聞こえてきた。
「レオ!」
皆が驚いた顔でレオを振り返る。
大荷物を抱えたレオが、息を切らせてアルスの前に立った。
「お願いします。俺も暁の宮殿に連れて行って下さい」
レオがアルスに深く頭を下げた。
アルスがマジマジとそんなレオに目をやった。
「俺、絶対役に立ってみせます。剣も格闘技も必死に訓練します! サマルディアについても勉強します! お願いします」
ユキも目をぱちくりとさせてそんなレオを見つめる。
アルスが後ろに控えていたモリに目をやる。
モリは微笑んでそれを見ている。
「……わかった。お前を連れて行こう。モリに預けるから必死に食らいつけよ」
レオが満面の笑顔でアルスを見上げた。
「ありがとうございます!」
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