二、お手伝いさせていただきます!

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「うそ、やばい」 携帯のスヌーズ音で飛び起きて、携帯を見て呆然とした。 六時半を示している。いつもなら全然遅刻ではない。 着替えてそのまま幼稚園へ向かえば七時には余裕で間に合う。 が、今は幼稚園の裏の実家には住んでいないのだ。 今から用意して出たら七時。登板は七時遅くても15分には鍵を開けなければ半には子供がぽつぽつと来てしまう。 「わわわわ、信じらんない。歩いたら遅刻、走っても遅刻、タクシーだ!」 着替えてエレベーターを待ちながら、携帯でタクシー会社の電話番号を探す。 「てめ、なんで携帯のアラーム全部消してるんだよ!ありえねえ」 「ごめんね。今日は遅くなるから義仲頼むよ」 「俺も八時か朝会議だって」 「頑張ってね。夜はからあげがいいな」 「くそじじい!」 バタバタと二つの足音が聞こえてくるけれど、きっと気のせいだ。うん。 「ああ、先生、おはようございます」 気のせいじゃなかった。
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