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「今日で結婚25年目か……あっという間だったなぁ」
リビングで俊夫が呟くと、由美子は言った。
「そう? 私は25年は長く感じるわ」
「私と由美子じゃ、時の流れが違うんだろうな。子育てで忙しくて、気づいたらもう50歳」
俊夫は幸せなのか、切ないのか分からないため息を吐いた。
由美子はそんな俊夫を見て、リビングの片隅を見ながら言った。
「来年も、またお母さんと結婚したいって思う?」
俊夫も由美子の視線の先にある写真を見て、微笑む。
「もちろんさ」
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