11 お師匠様なんか大っ嫌い!

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「子ども扱いしないで!」  予想もしなかったツェツイの行動に、イェンは驚いたのかわずかに眉を上げた。 「……ずっと女の人と一緒だったんでしょう。あたしの修行よりも、その女性(ひと)と一緒にいたほうがいいんでしょ!」  足下が震えて立っていられない。  こんなこと言うつもりなどなかったと、言ってしまって後悔するが、取り消すことはもうできない。 「ごめんな」  ツェツイは不安げに瞳を揺らして視線を上げたが、すぐにそらしてしまう。目の前に立つお師匠様の胸元が目に飛び込んできたからだ。 「どうせ……」  ツェツイは寝間着の裾をぎゅっと握りしめた。 「どうせ、あたしには何もできないもの。どんなに頑張って修行しても魔術なんて使えない。時間のむだだから、才能がないから、お師匠様はあたしに嫌気がさしたんでしょ。だから、あたしのことなんか放って、どこかに行ってしまったんでしょ!」
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