11 お師匠様なんか大っ嫌い!

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 あたし、何言ってるの……。  ややあって頭の上で深いため息を聞くのを耳にする。  その重いため息が、さらにツェツイの胸を深く抉った。 「修行なんかもうやらない! 魔道士になんてならない! こんな花ももういらない……お師匠様なんか……大っ嫌い!」  手渡されたすみれの花を床に叩きつけようと手を振り上げた。が、その手がそのまま頭の上で止まる。  ツェツイは小さな肩を震わせた。  言葉もなく目を細めるイェンに顔を引きつらせる。  目に涙が浮かんだ。  何も言ってくれない。  ひどいことを言ったのに、怒ってもくれない。  ため息をつかれてしまった。  唇を引き結び、ツェツイはイェンに背を向け家を飛び出した。  再び訪れる静寂。  その時。
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