691人が本棚に入れています
本棚に追加
/195ページ
**********
シャワーのお陰か、薬が効いてきたのか、体の怠さは消えてないけど、頭の痛みはおさまった。
「腹減ったろ。出前でもとるか?」
「ううん。食欲ないからいい」
「ならまだ横になってろ。調子が戻ったら何か食いに行って、その帰りに送ってくから」
「わかった、寝てる。けど添い寝して欲しい。傍にいて欲しいの」
「いいよ、それくらい」
また私は布団に入り、彼も隣で寄り添ってくれた。
桔平の体に、自分からくっつく。
彼は体の向きを横にして、片腕を私の背に回した。
「………桔平、私のこと愛してる?」
服を着ているから、心音が聞こえない。
「愛してるよ。イチゴは? 俺のこと愛してるか?」
「すごく愛してる」
分かっているけど、確認したい。
言葉で繋がりたい。
それと、
―――体でも。
最初のコメントを投稿しよう!