913人が本棚に入れています
本棚に追加
/339ページ
「ヴィヴィ」
後ろから激しく突きながら、彼はヴィヴィアンの髪を一束掬うと、中指に巻き付けた。
彼がそれを軽く後ろへ引っ張ると、ヴィヴィアンは顎を突き出した、苦しい格好にさせられた。
その耳をそっと唇に食みながら、彼は切なげに問いかける。
「何で…アイツを庇うんだよ」
え?
「な、何のこと…あ、ああっ」
反問の隙さえ与えない。彼は、ヴィヴィの髪を更に引き上げ、腰をぐっと押し付けた。
「く…ふぅ」
苦しそうに呻いたヴィヴィに、彼はさらに問う。
「長い髪が好きだったのに…なんで俺に切らせた」
ハッとしたヴィヴィ。
ああ、そうか。あのとき私がレオハルトを…
「ラ…ルスさ、ゴメ…あああっ」
あの時は意識が朦朧としていて、自分では全く覚えてなくて…後から全部マダムに教えてもらった。だから私は_
頭の中に、いくつもの言い訳を思い浮かべながらも、ヴィヴィには何も言えなかった。
繋がったままで、激しく腰を動かされていることも1つにはあるが。
荒ぶる彼が、まるで泣いているようで_
最初のコメントを投稿しよう!