14 幸せの死角

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 嵐のように、彼に抱かれた。  激しいうねりが、手っ取り早く彼女を絶頂に向かわせる。 「あっ…あっ…」   なのに、彼はさらに奥へグリグリと押し込んでくる。こんなにされたら私、もう…  どんどん高みに突き上げられ、限界寸前だというところで、彼の身体がヴィヴィからすっと離れた。  ほっと一息を吐き、ボンヤリとして彼を見つめる。いつもみたいにぎゅっとしてくれることを期待して。  と、 「え?」  彼はニッと笑って、今度はヴィヴィをくるんと引っくり返した。 「ちょ…うそやだっ!」  彼はくいっと彼女の腰を持上げると、獣みたいな四つ這いの格好にさせた。 「ま、また?!」  はいってくる。  ぐちゅっ、ぐちゅっ… 「ひぁっ…ん…んっ」  律動にあわせ、深奥を突いてくる彼。そのたびに、厭らしい音をさせながら淫らな声を上げる自分。  うそ、こんな動物みたいな。  信じられない。れっきとした地位のある人、王宮騎士のラルス様が、こんなことをするなんて。  四つ足の体制で男女が睦み合うことは、教会で固く戒められている。本当に守られているのかは定かでないが、罰は確か自らむち打ち10回だとか。
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