瞬く星の下で君と。

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言って失敗したと思った。 彼が一瞬瞠目したから。 でも、私のその考えを打ち消すように破顔した彼。 「サンキュー。じゃあ有り難くご馳走になるよ。ところであんた米は炊けんの?」 「あっお米は家でも土鍋で炊く事多いので、それだけは自信があります」 良かった、と内心ホッとした。 考えなしに誘った自分に反省。 彼だって、見ず知らずの女と食べるよりも一人の方を好んだかもしれないのに。 「じゃあ、ご飯炊けたら呼びに行きます」 「……もう来ても良い?旨いワイン貰ったんだ。あんた酒飲める?」 「嗜む程度なら」 「じゃあ今持ってくるよ。ついでに燻製も作ろうぜ」 そう言って彼は自分のテントに戻ったかと思うと何やらカゴを持って戻って来た。
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