2017.10.17

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2017.10.17

「さっき、ウチのスタッフから邑咲さんが居た!って聞いたんで電話しちゃいましたーー♪」 これ。ちょっと遠いとこの店舗の店長。 今日も店舗に入ってたら、電話かかってきたから出るよね。 そしたら↑のとこのスタッフで、商品欲しいっていうから出してあげたんだ。 そしたらその後で電話来たんだよね、店長から。 「……いやいや、わざわざ電話して来なくていいから」 「あっ!違うんです!ちゃんと聞きたい事あって!」 それを先に言え。 「何?いーよ、何でも聞いて」 「あぁっ!流石っ!カッコいい!」 「いーから早く」 ホントこの子、分からない事ある時、何でも私に聞こうとする。 ……頼られるって嬉しいけど……。 「…………で、マニュアルA見たんですけど、『一覧表参照のこと』ってしか書いてなくて……」 「それ違う。それはマニュアルBに載ってる……今、マニュアルBすぐ出せる?」 「そーなんですかっ!?わー!ホント申し訳ないですっ!ちょっと待って下さい」 ガサゴソ。 「出しましたっ!」 「9ページに書いてる。これに当て嵌めて」 「あー!ホントだっ!……ホントすみません……」 「いーよ、大丈夫」 「前に邑咲さんに、『マニュアル全部きちんと読め』って言われて読んだつもりだったのに……」 「一回読んだ位じゃ全部は頭に入らないしょ、普通だよ」 キミが真面目なのは知ってるよ。 「他の店の店長だって、全部頭に入ってる人は多分いないし」 「でも邑咲さんは全部入ってるんですよね?」 「まぁ、そりゃーね。キミとはキャリアの長さが違うし」 「うー、カッコいい……」 「キミもカッコ良くなれるよ。頑張んな?キミは何回も読めば頭に入るから、マニュアル読む時間を作れば大丈夫」 「はい、ありがとうございますっ!」 キミは素直だから、すぐに自分の知識にできるよ。 今の若い子って、頑張り方が分からないだけで、それを教えてあげれば、ちゃーんと頑張ってくれる。 私も頑張り方を色々考えて、その子に合ったやり方を教えてあげられる様に頑張らなきゃいけないなぁ。
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