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「うわっ、マジかよ。部長のやつ家に連絡しやがったな! お袋も大体俺が結婚出来る分けないだろ。彼女すら居たことないのに。俺に期待すんなよ。」
凌馬はメールを見ながら愚痴を溢していた。
(こりゃあしばらく引き込もってゲームでもやるか。幸い金を使う暇もなかったから、蓄えは結構あるし。)
ニートまっしぐらであった。
コンビニで酒とつまみを買った凌馬は、家に帰って昨日の続きのゲームでもやるかと先ほどの悩みなど頭から吹き飛ばして歩いていた。
すると、凌馬の目に公園からボールを追いかけて、道路に飛び出さんばかりの勢いで駆けてくる女の子が目に入った。
「おいおいおいおい、冗談だろ!」
凌馬の目には、道路からトラックが走ってくる姿も見えこのままでは衝突するのが目に見えていた。
「たくっ、なんだってこんなことに・・・。」
ブッブー!
けたたましく鳴るクラクションに女の子の体は硬直してしまう。
凌馬は道路に飛び出し、女の子を突き飛ばして歩道の方に戻すと、自分へと突っ込んでくるトラックを見つめる。
(あーあ、俺の人生って一体・・・。)
そして、トラックが凌馬へとぶつかる───
「───わけいくかー!」
凌馬は、右足に全ての力を集約するとトラックを華麗に回避し歩道へと避難した。
《こいつ、フラグへし折りやがって(怒)。》
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