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腐敗したここ、世間ではスラム街と呼ばれるこの場所では、日々不法な現実が繰り広げられている。 フェンスなどで囲われた、所謂、ゴミの収集場所。 決して広いとは言えないその場所には、いくつもの、ゴミでできた山があり。 家を無くした者や、仕事を無くした者、家族に捨てられ、行き場の無い者達が集まり、細々と生活している。 人が集まれば、当然、住む家なんかも必要になるが、そんな物、ここにあるはずがない。 皆、好き好きにゴミ山の合間合間にゴミを上手く組んだ小屋を建て、そこを寝床として生活している。 そんな場所が安全なはずもなく、ゴミの山はしょっちゅう崩れ、小さな火災が起きれば瞬く間に大きな火災になる。 年間、どれだけの人がこの場所で亡くなっているのか見当もつかない。そんな安全とはかけ離れている場所 だが、そんな場所でも、そこにいる者達は今日も必死に生きているのだ。
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